アラスカ産すけそうだらの加工、
それは冷たく澄んだアラスカの海で始まります。
漁獲されたすけそうだらは、厳しい衛生管理のもと、洋上加工船もしくは陸上工場ですぐさま一次加工、急速凍結され、世界中のマーケットに向けて出荷されます。それぞれのマーケットの需要に適した形に最終加工されたアラスカ産すけそうだらは、一年を通じ世界中で消費されています。
英名 Alaska Pollock/Walleye Pollock
学名 Gadus chalcogrammus
日本で、そして世界中で愛されている天然の白身魚の代表格。アラスカのすけそうだら漁業は、サステイナブルな漁業の模範的な例として世界中で高く評価されています。 日本でも漁獲されてきた魚だけに、日本の食卓でも様々な調理法、加工形態で長い間愛されてきた魚です。
日本の食卓に欠かせない食品になります
季節を問わず食卓に登場するかまぼこやちくわ、魚肉ソーセージ。また冬にはおでんにかかせない揚げかまぼこ。こうした日本の水産ねり製品のバラエティは実に多用。日本全国で生産されるこうした水産ねり製品の原料として、アラスカ産すけそうだらのすりみが重宝されています。「水産ねり製品」の原材料名には「魚肉」という記載がありますが、それぞれのねり製品の特性にあう、さまざまな魚のすりみが使われています。日本産の魚のみならず、世界中から様々な魚のすりみが輸入され、原料として使用されていますが、アラスカ産のすけそうだらのすりみは、安定した資源にも支えられた供給量はもとより、トレーサブルで安全な原材料として欠くことのできない存在となっています。
炊き立てのほかほかご飯に一切れ、おつまみとしてまた一切れ。ご家庭用にも、贈答品としても重宝されている、明太子・たらこ。特に明太子は「博多」ブランドが全国に浸透しているために「九州のおさかなかしら?」と誤解されることも多いようですが、明太子やたらこは、アラスカの海など北太平洋で獲れるすけそうだらの卵を調味加工したものなんです。近年、日本国内で漁獲されるすけそうだらの量が減ってきていることもあり、日本で消費される明太子やたらこの原料となるすけそうだら卵の多くは輸入品です。アラスカ産のすけそうだら卵は、そのプチプチとした食感が大きな魅力。原材料名に「すけとうだらの卵(米国産)」と書いてあったらそれがアラスカ産の卵です。スーパーで、お土産屋さんで、みつけてみてくださいね。
ファストフードチェーンやカフェで定番のフィッシュバーガーやフィッシュサンドウィッチ。お魚好きの皆さんなら、「フィッシュ」がなんという魚か、気になったことがあるはず。もしかして、その「フィッシュ」、天然のアラスカ産すけそうだらのフィレが原料かもしれません。どんなソースにも合う繊細な味わいと、フレーキーで優しい食感のすけそうだらは、世界中の街角のカフェで、レストランで、パンやバンズにはさまれてあなたを待っています。お弁当のおかずとして。もう一品ほしい食卓に。冷凍庫にあるととても便利な「白身魚」の冷凍食品。冷めてもおいしく、タルタルソースなどのソースとの相性も抜群で、和洋折衷あらゆる食のシーンにマッチするおかずの優等生。アラスカ産のすけそうだらはこうした冷凍加工品の原料としても活用されています。
水産物の新たな価値、サステイナビリティ
今、天然の良質なたんぱく源の価値が見直されてきています。アラスカ産すけそうだらは、
世界でも有数の美しさを誇る、冷たく美しく澄んだアラスカの海で育つ、天然の海の恵み。
広い海でのびのびと育つすけそうだらの、クセがなくシンプルな味わいは世界中の人々に愛されています。 アラスカ州の人口密度は、全米最小。人口の密集する都市部からはるか遠く離れているという地理的な要因のみならず、州の法律で養殖漁業が禁止されていることも、アラスカの海がクリーンな理由のひとつです。
食品の産地や安全性に関する消費者の意識は年々高くなってきています。
アラスカ産すけそうだらのもうひとつの特徴は、その完璧なトレーサビリティにあります。
いつ、どこで、なんという船に漁獲されたかが確実にトレース可能であること。それがアラスカ産すけそうだらのもうひとつの価値です。
アラスカ産のすけそうだらは「サステイナブル」なシーフードです。
すけそうだらは、世界で最も資源が豊富な食用の魚といわれています。
アラスカのすけそうだら漁業は世界中で最も規模の大きな漁業のひとつであり、また同時に、世界中で最も規模の大きな「サステイナブル認証」漁業です。(アラスカRFM認証、MSC認証 2018年時点)責任ある漁業管理による厳しいルールの数々を順守しながらも、アラスカのすけそうだら水揚げ量はこの20年間平均で122万トンという数字をほこります。漁業が生態系に与える影響を最小限にとどめ、将来にわたり継続する漁業を実現するため、アラスカでは責任ある漁業管理を行っています。
このため、漁業者は、漁業の効率のみを追求することはできません。各漁業者は、サステイナビリティ実現のために与えられた厳しい条件のもと、とりまく自然の生態系に悪影響を与えないすけそうだら漁業の実現と、すけそうだら自体の商品価値向上のために努力を続けています。
アラスカの、ベーリング海すけそうだら漁は、卵(たらこ・明太子の原料)の生産を含む1月から4月のAシーズン、そして6月から10月のBシーズンに分けて行われます。アラスカ湾のすけそうだら漁は、1月20日からのAシーズン、3月10日からのBシーズン、8月25日からのCシーズン、そして10月1日からのDシーズンに分けて行われています。すべての漁船にオブザーバーが乗船し、漁獲の確認を行います。また漁船の位置は常にリアルタイムでモニターされており、漁獲量が定められた枠に到達すると、漁業はその時点で中止されます。 毎年、調査や分析など科学的なアプローチに基づいて、すけそうだら資源の世代交代を妨げない漁獲の許容量が設定されます。さらに、生態系全体の保護のための措置として、底魚全体で200万トンの上限が設定されています。
アラスカのすけそうだら漁業者は、様々な知恵や技術を駆使して、漁業のサステイナビリティ実現とすけそうだらの商品価値の維持向上を両立するための自主的な努力を続けています。たとえば、優れた魚群探知機や漁網に取り付ける機器やセンサー類を活用することにより、資源管理上の大きな課題である他魚種の混獲を防ぎつつ、すけそうだらの魚体に余計な負担をかけない効率的な水揚げを行っています。
アラスカのすけそうだら漁は、多くの場合「中層トロール網漁」で漁獲されます。これは、袋状の網を、海底ではなく、海底と海面の間(中層)に下ろして引き回す、曳き網漁の一種です。魚群を網の中に追い込んだあと、網を船上に引き上げて漁獲します。同じ曳き網漁の一種に底引き網漁がありますが、漁船で引き回す底引き網が海底環境を破壊したり、目的としていない生物をとってしまったり、海底の生態系にダメージを与えることもあります。これに対し、中層トロール網漁は、海洋環境に与える影響を最小限にとどめる漁法として知られています。
漁獲されたすけそうだらは、厳しい衛生管理のもと、洋上加工船もしくは陸上工場ですぐさま一次加工、急速凍結され、世界中のマーケットに向けて出荷されます。それぞれのマーケットの需要に適した形に最終加工されたアラスカ産すけそうだらは、一年を通じ世界中で消費されています。
①工場ラインへの搬入
かならずオブザーバーが立ち会い、工場への搬入、混獲の有無などを確認します。またすべての搬入で魚の秤量を行います。
②加工
サイズ選別などの後、生産アイテムごとに各生産ラインで加工されます。
③品質管理
QCが厳重な品質管理を行います。
④トレーサビリティ
工場は、いつどこでなんという漁船が漁獲した原料で生産した製品かを確実に管理し、製品のトレーサビリティを実現しています。